頑張らない基本のパン生地のつくり方

頑張らない基本のパン生地

我が家では毎朝パン食です。
体調が悪かったりやる気が出なかったりする時以外は基本的に自分で作ったパンを食べています。
毎日朝食べるなので続けて作ることが大事です。
なので、継続できる、頑張らなくても大丈夫な我が家の基本のパン生地のつくり方をご紹介します。

基本のパン生地の配合

材料ベーカーズパーセント
強力粉(国産小麦粉)100%300g400g500g600g700g800g
砂糖(三温糖)5%1520g25g30g35g40g
インスタントドライイースト0.25%0.75g1g1.25g1.5g1.75g2g
60%〜180g〜240g〜300g〜360g〜420g〜480g〜
油(米油)10%30g40g50g60g70g80g
0.75%2.25g3g3.75g4.5g5.25g6g
合計生地量(約)528g704g880g1,056g1,232g1,408g

合計生地量 ≒ 出来上がりの生地量となります。

初めのうちは、★小麦粉400gで仕込むのが軽量しやすく捏ねやすいかと思います。
慣れてきたら粉量を増やして仕込んだり、また難しければ減らしてやってみてください。
ちなみに私は小さく仕込んで頻繁に焼くのが面倒なので普段は軽量もしやすく我が家のパンの消費頻度も丁度良い小麦粉800gで仕込んでいます。

  • ベーカーズパーセントとは小麦粉の量を100%に対して他の材料は小麦粉と比べてどの位かを%で表したものです。上記の量に記載されていない小麦粉量で生地を仕込みたい場合はベーカーズパーセントで計算してください。
  • 分量は全てクッキングスケール・スプーンスケールで計量していますので、g 表記です。
  • 小数点以下の少数第一の次、少数第二(小数点から2番目の数字)はスケールで量れない場合は四捨五入してください。
  • 気候や小麦粉の銘柄によって吸水量(粉が吸う水の量)は変わります。初めて使う小麦粉の場合はどのくらい水が入るか分からないので60%くらいか、もう若干少なめくらいから入れてみて捏ねながら生地の様子を見て水を少しずつ足していくようにしてください。

パンづくりの材料の選び方については「パンづくりの材料」で、パンづくりの道具については「パンづくりの道具」で説明していますのでご覧ください。

基本のパン生地のつくり方

パン生地は少量のイーストで冷蔵庫で一晩寝かせてゆっくり発酵させるオーバーナイト法で作っています。
朝から捏ねて作っていると時間がかかって大変です。
また、一晩かけてゆっくり発酵させるので頑張って捏ねなくても発酵の間に生地が自然と出来上がってくるのでこねる労力が最小限で済みます。
頑張らずに捏ねてそこまで時間に縛られずマイペースに焼いていく事ができるので面倒くさがりな私でも続けていけてると思います。

※以下は捏ねやすい分量の倍量(粉800g)で生地を作っている写真です。

【1】大きめのボウルに強力粉・砂糖・インスタントドライイーストを量り入れます。
※このとき砂糖とインスタントドライイーストは離して入れます。

●私は洗い物を極力減らしたいのもあって捏ねる用のボウルをクッキングスケールに乗せてボウルに直接材料を入れて重さを計量しています。この後、水や油を入れたりする時も同じです。クッキングスケールは3kgまで量れるものを使っています。

インスタントドライイーストは微量なので、小さい単位も量れるスケールを使って、それで量ってからボウルに入れています。

【2】粉類だけの状態で手でぐるぐる混ぜ合わせます。

【3】水(ぬるま湯)を入れます。

●我が家は浄水器がないのもあり、水は一度沸かしたお湯を冷まして使っています。
また、温度が低すぎると発酵しないわけではないですが、ぬるま湯位の方が発酵具合が良いです。
特に冬場はぬるま湯をおすすめします。逆に夏場は発酵しすぎる場合もあるので冷水を使う時もあります。
室温や湿度に左右されるので続けていくうちに感覚でつかんでいってください。

●基本配合では水は粉に対して70%〜ですが、あくまで目安です。
気候や小麦粉の銘柄によっても吸水量(粉が吸う水の量)は変わります。
ちなみにこの時は580g(72.5%)の水が入りました。
粉っぽさが無くなって生地がまとまる位の水の量に調整しましょう。
入れすぎてもベトベトとまとまりにくい生地になってしまいますので、初めから70%全部の水を一気に入れるのではなくマイナス10g〜マイナス20g位にして注意しながら入れていってください。

【4】粉気がなくなるまで混ぜます。

【5】粉気がなくなったら油を入れます。

【6】ぬるぬるとした油っぽさがなくなるまで生地をぐにぐに握ったりしながら油を入れ込むように捏ねます。

【7】生地に油っぽさが無くなったらボウルにフタをして10分程度休ませます。

●ボウルにフタするものはなんでも構わないと思います。
私は使っているボウルにちょうどはまるフライパンのフタがあったので、それを使ってます。
シャワーキャップでもできます。

【8】発酵を待っている間に塩を計量しておきます。

●塩も量が少ないですし、発酵を待っている間はボウルに入れられないので、私の場合は小さい単位も量れるスケールで量っています。

【9】生地を休ませ終わったら塩をパラパラと全体にふりかけるように入れます。

【10】生地に塩が入り込むように生地の外側を内側へ入れ込むように捏ねます。

【11】塩が生地に入り込んだら再度ボウルにフタをして10分程度休ませます。

【12】生地を休ませ終わったら最後にもう1分程度生地の外側を内側へ入れ込むように捏ねます。

【13】生地を外側を張らせるように丸くまとめて閉じ目を下にして容器に入れ、容器ごと冷蔵庫の野菜室に入れて一晩冷蔵発酵させます。

●容器は冷蔵庫の野菜室に入る大きめのバチッと密閉できるタッパーを使っています。
ただし、完全に密閉すると生地から出たガスの抜け道がないので左右2ヵ所だけ止めて上下は止めないでください。

●今回は捏ねやすい分量の倍量(粉800g)で生地を作ったので全体生地量が1450g程度になりました。
容器にこの生地量を入れると冷蔵庫で発酵させている間に大きくなって容器から出てしまいますので、生地を大体2等分にして容器2つに分けて(1つ分の生地量750g程度)入れています。


という具合で基本の生地を前日に作っておいて、次の日に分割・成型・焼成という段取りになります。

どうでしょうか?ちょっとむずかしそうですか?それとも簡単に感じましたか?
全くパンを作ったことがない方は難しそうに思われたかもしれません。
ですが、この作り方だと頑張って捏ねなくてOKなので、かなり楽ちんだと私は思っています。
私がパンづくりで一番しんどいと感じるのはパン生地をバンバン叩きつけて伸ばして力いっぱい捏ねる事。
これさえなければかなりパンづくりのハードルは下がると考えています。

もちろん、二次発酵に時間がかかるという問題はありますが、
発酵待ちの時間は自分の好きなことしたり、
別の料理をしたりと待っている間に何かすればそこまで苦ではありません。

あとは作ることに慣れることが継続していく大事なポイントかと思います。


この生地の捏ねる方法や配合は「白崎茶会のカンタンパンレシピ」という本を参考にし、
若干自分でやりやすいやり方に変えてやっています。
この本は私のパンづくりのバイブルで、何かあればよく開いて見ています。

こちらの本は、生地やフィリングの材料などとても安全で体に良いものを使って、私が一番求めていた簡単にパンが作れる内容になっています。
この本に出会えたおかげでテキトーで面倒くさがりな私でも頑張らずに朝食べる用のパンを焼き続けることができています。
毎日楽しく簡単にパンづくりを続けていきたいという方へ是非おすすめしたい本です。

毎日のパンづくりを続けるために

さて、パンづくりを続けるために私が大事にしていることがあります。

それは、頑張らないことです。

頑張っちゃうと疲れてきちゃいます。
だんだんと、作らなければという「〜しなければ」の思考になってはいけません。
パンづくりはあくまで趣味。楽しみ。になるように、しんどい時は是非とも近くのお店で買っちゃいましょう。
最近、どんなパンが流行っているのかなども自分のパンづくりの参考にできてそれはそれで楽しめます。

気分によってはフィリングなど、凝ったパンを作りたい時はあります。その時は頑張って作ります。
でも普段は朝食べれるパンがあれば良いと気楽に考えて、私はあまり凝ったパンを頻繁には作りません。
なので年間作るパンの比率は食パンとはロールパンなどのシンプルな食事系のパンがほとんどです。
物足りなかったり、マンネリになってこれば、食べる時にバターやジャムを塗ったり、
サンドイッチにしたりと工夫すれば毎日楽しく美味しくパンを食べられます。

そしてある程度手抜きしたり休んだりして、パンを焼く元気が出てきたら必ずまた焼きます。

パンづくりを続けるためには肩の力は抜いて、のんびり楽しめる範囲で作るのがおすすめです。